うちの主人の唯一の趣味はアボカド生育です。
東京から15年前につれてきた紀伊国屋生まれのアボカドは、こちらの寒さにも負けずにすくすく育っています。地元っ子の仲間も増えて、何本かは里子にだし ました。日々成長していくアボカドとお客様の声にはげまされ商いを続けてきましたが、この度私のページを作るにあたり、皆様に香嶽楼の成育をお知らせし、 見守っていただけるよう、このブログを『アボカド通信』と名づけました。
村山 美枝子
2006年
心なしかセミの声よりも、鈴虫の声が勝るような気がする
本日、8月最後の日、
山Pの愛称で、皆様にかわいがって頂きました山下が
香嶽楼を退社いたします。
実は入社時からの本人の希望で、
いつかは服飾関係に進みたいと申しておりまして、
この夏を最後に、夢に向かって、一歩踏み出すことを決意したようです。
高校を卒業し、接客はもちろん、敬語も知らな若者を
本当に皆様、可愛がってくださった。
時にはお叱りも受けながら、また来るよ、の言葉に励まされ
「頑張っているじゃない」のお声がけに笑顔したことは
彼のこれからの人生の宝物となることでしょう。
本人も、周りの方も、不安は沢山あるでしょうが
まず、夢を持つこと、それに向かって努力することを
香嶽楼一同は心から応援しています。
いつかどこかでまた交わうかもしれない道を
人はそれぞれ歩んでいます。
どうぞ、俯く日が少ないように、
どうぞ、おはようからお疲れ様まで、大きな声でいられるように、
あきらめられないことを追いかけていく今の気持ちを、
どうぞ、忘れないでいてください。
そして、私たち香嶽楼スタッフは、
9月をむかえ、気持ちも新たに
いつも元気に、丁寧に。
、
人間の味覚はなんて不思議。
昔々に食べた味、覚えてなんかいないと思っていたのに
口に入れた瞬間に、その時にフラッシュバックする。
「赤坂・青野」
の赤坂もち。
旧リキマンションにあった事務所から
歩いてすぐのこの店の
お菓子が買いたくてって、食べたくって、
でも、コムスメには敷居が高く
何度前を通り過ぎたことか。
意を決して暖簾をくぐったものの
生菓子が買いたかったのに、雰囲気に圧され
やっと買ったのがこの赤坂もち。
あのときの、街の匂いや、人の動きが
急にフラッシュバックして、
胸がきゅううぅぅぅぅぅっと痛くなった。
黒蜜と、胡桃と、黄な粉が
こんなにも美味しいお菓子になるのかと
目をまん丸にしたワタシが、
目の前に現れて、かき消えた。