うちの主人の唯一の趣味はアボカド生育です。
東京から15年前につれてきた紀伊国屋生まれのアボカドは、こちらの寒さにも負けずにすくすく育っています。地元っ子の仲間も増えて、何本かは里子にだし ました。日々成長していくアボカドとお客様の声にはげまされ商いを続けてきましたが、この度私のページを作るにあたり、皆様に香嶽楼の成育をお知らせし、 見守っていただけるよう、このブログを『アボカド通信』と名づけました。
村山 美枝子
2006年
炎天下とはいえ、涼しい風が吹き抜ける
ここは赤倉温泉街から車で5分、
標高約900mの旧久邇宮家別荘地跡。
ここに集まった赤倉観光協会有志の面々が
何をしているかというと、
静かな林の中、鳴り響く工具の音。
今月10日から始まる「灯りの盆祭り」会場設置予定の
竹の灯篭、絶賛制作中なのであーる。
無駄口はたたかず、せっせせっせと手を動かす面々。
いらっしゃって下さるお客様達に喜んでいただけるよう
こんなに想いをこめて作る竹灯籠が
美しくないわけないよ!と
何の役にも立たず、ウロウロしつつ
大声でわめき、もとい、激励し、
美枝子さーーん、ここまだでーす、との声に
はいはい、すまんすまん、と
工具と紐をもってひょこひょこ飛び回るワタシでございます。
8月10日から15日
赤倉温泉灯りの盆祭り開催です。
中央広場にて子供太鼓の演奏や、福引き大抽選会が行われます。
夏の宵のひと時、涼みながらのそぞろ歩きに
是非お出かけくださいませ。
この度、妙高おかみの会では
新潟県議会議員八木きよみさんのお招きにより
関山神社の宝蔵院御膳を頂く会に参加させて頂きました。
宝蔵院御膳とは、
江戸時代・関山宝蔵院が一帯を領地としていた頃、
祭りや行事の際に宝蔵院から地元の領民に供されたり、
領民が持ち寄ったりした料理を宝蔵院日誌を元に再現した精進料理です。
今回の御膳は、関山神社の火祭りに合わせたお献立で
赤飯、竹の子汁、笹寿司など、華やかなお膳です。
手の込んだお料理なので、これを旅館で再現できるかというと
かなり難しいのではないかと思いますが
旬のものを使う、
地のものを使う、
化学調味料を使わない、
という3つの基本を守っての調理、ということであれば
私たちにもできることがあるんじゃない、との言葉に
大きく頷いた女将会の面々。
勉強するって楽しいね、と
美味しい会を堪能させていただきました。
いつか皆様にご披露できるお献立ができるかもしれません。
どうぞご期待くださいませ。
昨日今日と関山神社の火祭りが行われた。
3年ぶりの開催とあって、地元っ子は大いに盛り上げっているし、
里帰りして久しぶりの祭りを実家で楽しむ若者たちが
懐かしい我が家で、家族や友人たちと楽しく過ごしているようで
「温泉入れて下さーい」の声にこたえるこちらの声も弾む。
そして、なんといってもこの日のご馳走は
笹寿司。
たまたま帰省中のブタムスメと、その友人Yめのちゃんの会話を盗み聞き
彼女のお家で笹寿司を作る、と知る。
ほしいほしいほしいほしいほしい
たべたいたべたいたべたいたべたい
と、脇でわめくハハの願いを聞き入れて
わざわざ持ってきてくれたYめのちゃん、
作ってくださったお母さん、
運転してきてくれたK井さん、
村山美枝子、心より感謝しております。
こんな風に世代と、家族と、ご近所さんをつなぐ
「お祭り」って、とても大切なんだ、と
あらためて神様のご意向を思い知ります。
ニッポンは美しい。
「賄い」と、書いて、「まかない」。
料理人が自分たちの食事のために、ありあわせの材料で作る料理。
が、実際は
働く者にとって、もっともやる気を起こさせるものでもある。
ウチのまかないは、美味しい。
K代ばぁや、O野ちゃんや、はたまた板前たちが
一緒に働く仲間や、自分たちのために作るんだもの。
あちらこちらから頂く、おすそ分けや
自身で作る旬の野菜。
食べさせたい想い、愛情、
天候や体調を考えながら作る献立。
そんなものたちが詰まっているんだから
美味しいに決まってる。
今日も朝から、
お昼ご飯はなぁに~、の声が聞こえる。
そおーっと、お皿を一枚余分に出すワタシの目論見は
「人数分しかないです!」の声に
無情にも却下される。
香嶽楼の賄いは、村一番、美味しい。