うちの主人の唯一の趣味はアボカド生育です。
東京から15年前につれてきた紀伊国屋生まれのアボカドは、こちらの寒さにも負けずにすくすく育っています。地元っ子の仲間も増えて、何本かは里子にだし ました。日々成長していくアボカドとお客様の声にはげまされ商いを続けてきましたが、この度私のページを作るにあたり、皆様に香嶽楼の成育をお知らせし、 見守っていただけるよう、このブログを『アボカド通信』と名づけました。
村山 美枝子
2006年
友人のパスカルがスイスからやってきた。
「はい、お土産」と、渡されたのはずっしりと重い紙包み。
コンナニ重いの、持ってきたのーーー、と
美しいブルーの包装紙を開けたら、
ザラっとした布の表紙の写真集。
ページを括っていくと、タンザニアの景色が、
それはそれは優しい目線で広がっていた。
木陰からこちらを見つめるキリンたち。
色鮮やかな布を纏い、ものを運ぶマサイ族のすがた。
草原につくる影は動物たちの憩いになろう、大きな大きな木。
ゆったりとした足取りの像の群れ。
木の上のヒヒや、昼寝中のライオン。
セレンゲッティに吹く風まで感じられるような写真集を
夢中で見ていたら、最後のページに著者の写真があった。
パスカル!!
あなたの写真集なの!!
なんて素敵なサプライズ。
前から夢だったこと、
3週間の滞在を、兄妹としたこと、
フラットブック、という特殊な製本にこだわったこと、
そして、本業であるデザインをも絡め、表紙は現地のオーガニックコットンにプリントしたこと、
そして、この写真集を4冊だけ、作ったことを
ちっとも忘れていない日本語で語ってくれました。
皆様にお見せしたいのですが、
デリケートなものなので、お出しはしておりませんが
是非、ご覧いただきたいので
どうぞ、フロントでお声をかけてください、
喜んでお出しいたします。
一緒にタンザニアの草原の風に吹かれましょう。