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うちの主人の唯一の趣味はアボカド生育です。
東京から15年前につれてきた紀伊国屋生まれのアボカドは、こちらの寒さにも負けずにすくすく育っています。地元っ子の仲間も増えて、何本かは里子にだし ました。日々成長していくアボカドとお客様の声にはげまされ商いを続けてきましたが、この度私のページを作るにあたり、皆様に香嶽楼の成育をお知らせし、 見守っていただけるよう、このブログを『アボカド通信』と名づけました。
村山 美枝子
2006年
あまりご存知の方はおられないかもしれないが
ウチの3階廊下から、正面に
黒姫山が見える。
その昔、旅行社で赤倉は“信州仕入れ”といわれ
新潟ではなく、長野の一部として扱われていた。
いらしたお客様から「え、ここ、新潟県なの?」という
お声もかなり聞かされた。
県庁も、長野県庁にいく三倍時間をかけ、新潟市に出向き
手続き等にかなり不便を感じる。
その度に、
どうせなら長野県になればいいのに、
という思いがあり、自身も新潟県にあまり愛着もなかった。
その思いが変わったのは、中越地震のとき。
県下のほぼすべての温泉地の旅館が結束し、
誘客行脚の出かけ、お互いを思いやり、
自身を励まし、新潟県民だからね!、という力で動いた。
晴れた朝に、ふと外を見ると、
すぐそこに優し気な黒姫山。
そこから続く信濃路をおもい、
長野やら、新潟やらより、この妙高山の麓、
おおらかな気持ちで、過ごす日々を
有り難く、愛おしく感じる今朝。
道路までが凍る、寒い長野の冬、
しんしんと降る雪に、生活路まで閉ざされる新潟、
そんな日本の冬を、楽しんでいただけるよう
フロント前の火鉢に炭を入れる。
今日も元気に、丁寧に。
忙しい、忙しい、
忙しいなんてもんじゃない。
怒涛のような保存食作りが
佳境に入っています。
お隣のSおちゃんちの栗は、デザートのマロンシャンテリーに。
季節外れに、海辺からどっときたトマトは
天然塩と、自家製ガーリックコンフィでトマトソースに。
飯綱高原はO野ちゃんの畑から
10kgも届いた翡翠色の未熟のトマトは
シナモンのきいたグリーントマトジャム。
宝石のように美しいのは、長野産ピオーネ。
クローブ・シナモン・カルダモンと
スパイシーに仕上げます。
皮ごと頂けるのはシャインマスカット。
大好物のジンジャーとの相性は
ベストマッチング。
そして、真打ち登場。
成田園の紅玉は、甘酸っぱさいっぱい。
今年は素晴らしい色に仕上がりました。
半分はデザート用のコンポート、
ふるふるのアップルゼリ-を添えて、お出しします。
新しくしたジャム工房にこもり、
リンキンのチェスターを偲んで、OneMoreNightを聴きながら
フルーツとスパイスの醸し出す、甘い香りを楽しんでいるのは
至福の時間です。
秋のジャムが勢ぞろいいたしました。
さて、あなたのお好みは、どちら?