うちの主人の唯一の趣味はアボカド生育です。 東京から15年前につれてきた紀伊国屋生まれのアボカドは、こちらの寒さにも負けずにすくすく育っています。地元っ子の仲間も増えて、何本かは里子にだし ました。日々成長していくアボカドとお客様の声にはげまされ商いを続けてきましたが、この度私のページを作るにあたり、皆様に香嶽楼の成育をお知らせし、 見守っていただけるよう、このブログを『アボカド通信』と名づけました。
村山 美枝子 2006年
「パリン」
と
音がしそうな冬の朝。
雪が舞いおり、静かな朝は
温かいお茶でも飲んで、ゆったりと始めましょう。
今日も元気に、丁寧に。
お山の神様、大忙し。
雪はこんこん、
風はびゅうびゅう。
わっちらだって負けちゃあおられん。
雪んこは門前払い
風太郎だって逃げかえる、雪囲いのできあがり。
お山の神様、またおいで。
今年一番手の野沢菜は
醤油漬け。
唐辛子の辛味がほのかに利いて
寒さに耐えた証拠の“のり”がある。
しゃきしゃきとして、美味しく
ビールのつまみに最高です。
これから出す塩漬けの前、
ホンのわずかな期間のお楽しみです。
静けさとともに夜が開け
the air iced from cold night
木々に光が降り注ぎ
なんという美しい朝。
地球人に生まれたことに、感謝。
昨夜NHK10時をご覧の方は“ニヤッ”とするかもしれませんが
ちがいます、
本当のBLIZZARDです。
窓を開けたら、ものすごい勢いで雪が吹き込んできて
頭から真っ白になりました。
12月1日、冬が始まりました。
こちらでは、
「野沢菜を洗うこと」を「お菜洗い」と言います。
そう、
他の菜っ葉を洗うときは言いません。
“野沢菜”を洗うのが「お菜洗い」なのです。
で、
素敵に晴れわたった日、香嶽楼のお菜洗いです。
今年は野沢菜の出来が悪いと、ちまたの噂。
でも、3度も霜に当たって、柔らかそうな菜っ葉が届きました。
温泉で洗うことにより、より甘みが増し、美味しい野沢菜漬けになるといいます。
洗う人、運ぶ人、漬ける人、の3チームに分かれて、
寒い中、それぞれひたむきに業務をこなします。
この寒さ・この湯気・この止まらぬおしゃべりが
美味しい野沢菜の大切なスパイス。
1週間もすれば、樽の蓋が開きます、
楽しみにしていてくださいね!
『雪化粧』って、きれいな言葉。
山も、木も、
雪化粧を施され
こんなに美人さん。
香嶽楼玄関、積雪、人差し指。
きれいに晴れわたった今日は、
うちの野沢菜漬けの日です。
ピッカピカのお天道様に、感謝。
「音もなく降る雪」
って、いうけれど
私たちにとって、雪の音は存在します。
それは、屋根から滑り落ちる雪の音。
その音の大きさによって、どのくらい降ったのか、
室内にしてもわかるのです。
さあ、
今日はどのくらいつもるかな?
あ、
ヤラレタ!
雪が降ると、みんな考えることは同じ。
真っ白な雪原についた足あと。
楽しそうに蛇行して、今シーズン初めて踏みしめる雪の感触を
すっかり楽しんでいるようで、
先を越されたのもしばし忘れ、ふふふ、と、笑った。