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若女将のアボカド通信

新しい本棚

私の本棚が空っぽになって2か月ちかくたった今日、

K谷さまが背中に大きなリュックをしょって来館くださった。

 

「ここには合わないと思う本もあるんだけど

いやだったら破棄してくださっていいです」

とのお言葉と、たくさんの本。

 

確かに決して私が手にしそうにない本や、

はたまた前から興味があった作家の写真集。

見ていたら、ジンと胸と目の奥とが熱くなった。

 

 

あの後、本屋に行けなくなった。

少し手元に残った本からも目を背け、

ネットでうろうろしても買う一歩が踏み出せず

DVDで映画を見たりして、持て余した時間を過ごしてきた。

 

久しぶりに持った本の重さを

手と心は覚えていた。

そして

本が入った棚が、嬉しそうに震えた気がした。

 

私の新しい本棚が、今日始まる。

 

 

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