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若女将のアボカド通信

音の記憶とともに

私がこの世に生まれてからの音の記憶は

ひょっこりひょうたん島や、鉄腕アトムのテーマソングとともに始まるのだけれど

生まれて初めて音楽を聴いて、胸がつぶれそうになったのはもっと後。

心臓をまるでわし掴みされたようで、息苦しくなって目の前が真っ暗になった。

それが私の初めての音楽の記憶。

 

その曲は、ビートルズのカムトゥギャザーだった。

 

当時、うちには「チーム慶応・ザ・イソウロウ」という、

大学に行っているのかいないのか、雪が降ればやってきて

明けても暮れてもスキーをやっている学生がごろごろ、居た。

夕方になるとウチのバーに集い、お客様相手にスキー談義。

コーヒーと、煙草と、ウイスキーの匂いが立ち込めるそこは

私にとって、憧れの大人の世界だった。

 

その中で、下っ端の部類の三人組がいて

大きいオニーサンやオネーサンに、コドモ(私)のお守りを押し付けられ

宿題をやらされ、ゲレンデに付き合わされ、それでも季節になるとやってくる

彼らに会えるのがどんなに楽しみだったことか。

 

それぞれが大人になり、しばらく音信が途絶えていたのが

子育てや、仕事が少し落ち着いたこの頃、連絡が取れるようになり

このたび2/3が、奥様連れでやって来た。

 

「こーゆーことがあるから、宿屋はやめられない」といった人の

気持ちが少しわかった気がした。

 

それぞれの“いま”が、“あのとき”につながっている、

そんな嬉しさを、たっぷりと頂いて、

次から次へと私の音楽の記憶が甦る。

 

いつか3/3になるといいな、

そしたらBGMは、アビーロードとサンタナのブラックマジックウーマンです。

 

One and one and one is three

Come together right now over me.

 

 

 

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