川崎の姉から興奮気味の電話があった。
「おせんべ、買えたのよ~~!!!」。
この場合の“お煎餅”とは、
川崎堂本の看板煎餅で
いまや、一年先の予約までも一杯で
店頭で二時間ならんでも入手困難な
「大師巻き」のことである。
うっわーーーーーーい!!!!
サックリと揚げた煎餅に贅沢すぎるほどの海苔を巻き
黒い袈裟をまとったお大師様のお姿にみたてました、とある一品は
サクサクサクサク、音が響くくらいの、揚げと海苔の組み合わせ。
油のしつこさは一切無いけれど
さっくりとした揚げ菓子独特の香ばしさが後を引く、
さすが川崎を代表する米菓の貫禄。
いやーーん、
三本入った袋が、あっという間に空になる、
至極危険な代物でありまする。
今日も今日とて渋い煎茶から立ち上る香りと
かりかりぽりぽり、音が止まらない
フロントカウンター奥の小部屋・デ・アール。