頂いた小箱をあけたとき
思わずため息が出た。
桜がそこで満開に咲いていた。
淡い桜色の花びらと、真ん中にそっと置かれた蕾が
京都の春を運んできた。
懐かしいような、甘さを含んだ風が
うちの中、一陣吹きすぎた。
いそいそとお抹茶たてて、春をいただきました。
お菓子を下さったのは、裏千家生稲先生、
日々、忙しさにかまけている不肖の弟子に
「手を止めて、周りを御覧なさい、
春がきていますよ」と、おっしゃってくださった気がします。
今日も元気に、丁寧に。