夏になり、ウチの前の池は飽和状態。
いつもはきれいな花を咲かせる睡蓮が
今年は葉っぱばかり大きくなって、
肝心の花は小さいのが数えるほど。
内心、金魚たちにも悪いなぁ~、と思っていたところ
昨夜は凄まじい雷雨。
池の水もあふれんばかりの勢いで、
ああ、涼しくなったと喜んでいたら
朝、出勤してきたみーちゃんが
「門の側溝に、金魚が泳いでいましたけど~」
えっ・・・・・・
すっ飛んでいったところ、確かにいました、
ウチのはんこが押してある(←ウソ)赤い金魚。
無事保護してご帰還ですが
思い過ごしか、若干ふくれっつらをしているようで、
お気に召さない環境に、抗議申し立ての脱走か。
睡蓮の葉を間引く算段を、すべきか、せざるか
じっと水面をみつめるワタシ・で・アール。
先日何年かぶりに大阪の“なお”が来た。
スノーボードやりたさに、一冬ウチでこもっていた浪花っ子。
「お久しぶりです~う」と、昔と全く変わらぬ笑顔でやって来て
あっという間に帰っていった。
今日、母上から届いた箱を開けてみれば
ウチの祖父が好んだ名店、鶴屋八幡の
しっとりとしたうす皮は、優しい卵の風味、
さすがの餡子は、あっさりしていながら、口の中に余韻が残る美味しさ。
夏はあんこをあまり頂く機会はないけれど、
邪道ながら、冷たい抹茶をお供に、いくつでも頂けてしまうお菓子でした。
美味しいお菓子と、母の愛、
おなかタップリいただきました。
「ただいま」と帰ってくる子達の幸せを
あんこ頬張りながら、願う山のハハ・で・アール。
甘酸っぱい果実が好き、
なんといってもベリー系。
大粒のいちごより、路地モノの不揃いな粒、
爪が痛くなるほどヘタをとり、砂糖とレモンでマリネード。
パリの八百屋は、季節になると、まるで果物屋。
木箱に入ったフランボアーズが店先に出始めるや
何枚もの白いTシャツに、芸術的な染みが Looking good?
カシスのシャーベットには、冷えたシャンパン、
透明な気泡が、淡いピンクのグラデーション、
ため息が出るほど幸せな Pinky afternoon.
黒姫のブルーベリーは、最初の粒の3分の1の大きさになるまで
約2週間、朝ごはんはSummer special yummy boul.
そして今日、
ウチのブラックベリーの初積みです。
一粒、口に含めば、目が覚める
Fresh alarm clock is Wake up Berry.
蜂蜜の瓶に貯めこんで、今年はいくつ採れるかと
カウントするはずが、残っているのはモーブ色の
一段緩くなった Berry Honey.
薄切りのトーストにひと匙、
Taste Very Berry!
遠くから聞こえていた笛の音が近づいてくる。
それぞれの宿の前に、近迎えが立ち、
赤倉の急な坂道を、神輿が上がってくる。
各宿ごとに神輿をもんで、今年の無事豊作を願う一行は
約3時間かけて、町内を巡る。
ウチの門からの長いエントランスが
このときばかりは申し訳ない。
前ふりの獅子が舞い、
神輿の熱気がやって来る。
汗と気合いが、飛沫のように飛び、
ホースからの冷たい水を受け、足元から水蒸気が上がる。
日常や、個人は、ここには無く。
赤倉の男たちにとっての夏が、ここにある。
一瞬、心を占めるのは
この光を愛して、この地を愛して
心ならずも早逝してしまった人の笑顔。
ダイジョウブ、
ワヤシハココニイルヨ。
光の中に、足を踏み出す。