板前が、いそいそ包みを持ってきた。
開けてみれば
大根。
実家のある中ノ俣村の、畑の雪の下からとってきた
通称「雪下大根」。
パリッパリしていて、それはそれは瑞々しく
生で齧れば冬の大地の味がする。
コレを下ろして、シラスをまぜれば
熱燗のおとものできあがり。
いえ、
御朝食のおともでも、もちろんよろしゅうございます。
いま、ここでしか召し上がれない美味しいもの、
どうぞ、春の雪景色とともに、御堪能くださいませ。